【初心者向け】Netflix「ル・ポールのドラァグレース」って何なの?【前編】

ドラマ?オーディション?「ドラァグレース」って何?

天啓がありました。ビリーです。
実はこれまで番組について”そもそも”を語っていませんでしたね。たしかに…ふつうに日本に暮らしている一般庶民の我々にはパッと理解しづらい番組だというのは事実です。
このままでは、「ル・ポール」はフランス料理かなにかだと、そして「ドラァグレース」はアブナいおクスリをキメる大会かなにかだと勘違いした人がたくさんいるまま時が過ぎてしまう!ウチ、そんなのイヤや!布教したいんや!
という訳で、この記事では「ル・ポールのドラァグレース」がどんな番組なのか、出演しているのはどんな人たちで、なにを競っていて、なにが面白いのか、ざっくり解説していきたいと思います。

<前編>ではまず「ドラァグ」や「ドラァグクイーン」、「ル・ポール」についてご紹介。番組の内容そのものや見どころは<後編>をチェック!

ネットフリックスで配信中のリアリティショー

2009年からアメリカで放送が始まり、現在シーズン12まで収録されています(日本で見れるのはシーズン11まで)。
リアリティショーとは、一般人同士が台本なしで生み出す人間ドラマを楽しむ番組形態。「ドラァグレース」は、人気のファンション系リアリティショー「プロジェクト・ランウェイ」などのような形式で、複数人の候補者が実力を競い合い、最終的に優勝者を決める番組です。

そもそも「ドラァグ」って?

あまり耳慣れない単語ですが、「ドラァグ」は、(主に)男性が女性として着飾って行うパフォーマンスのことです。
多くの場合、”過剰な女性性”を強調するようなド派手なメイクとファッションに身を包んだ男性が、ステージでコメディや歌・ダンスを披露します
趣味でドラァグメイクを行う人もいますが、基本はドラァグショーでお金を稼いでいるプロフェッショナルの人を指して「ドラァグクイーン」と呼びます。

売れっ子になると複数人で世界ツアーも!
左右で男女の装いを分けたスタイル…こんな凄い変身をみんな自分1人でできちゃうんです、スタイリストさんもメイクさんなし!

近年ではファッション誌VOGUEで取り上げられたり、メットガラにクイーンが招待されたりと、アートの表現手段としてのドラァグも高く評価されています。

語源としては、昔の演劇で若手男性俳優が女性役を演じる際に脚を隠したドレスの裾を引きずっていた(引きずる=drag)とも、”Dressed as a Girl”の略語とも言われていて、諸説あります。真相が気になりますね。
危険な薬物も指す単語”drug”(ドラッグ)と似ていますが、まったく別の単語ですのでご注意を。

「ドラァグクイーン」ってどんな人たち?

「ドラァグ」はゲイカルチャーと密接に関わって生まれた芸術です。
なので、多くのクイーンが男性で、性自認(自分の性別に対する認識)は男性、そして恋愛対象も男性です。 アメリカのゲイコミュニティは社会的に受け入れられなかった過去も持ちますが、長い歴史のなかで前よりもオープンにドラァグが楽しまれるようになりました。

ドラァグの歴史をわかりやすく解説した5分動画もcheck!

ビリーが番組を見てはじめに驚いたのは、ドラァグをしていない時のクイーンたちがみんな普通におっさんだということ(笑)
誰が誰だかわからないくらい華麗に変身するし、素の話し方が必ずしも女性的とも限らないので、パフォーマンスとしてのキャラクターだったことを理解しました。これだけでも先入観が変わる人もいるかも?
これ、2人ともシーズンの優勝者!おじさまだ👀!

ただ番組でも登場する通りいろいろなドラァグの形があり、素の状態でもかなり女性的なクイーンもいるし、トランスジェンダーだと気が付いて女性に転換するクイーンもいます。
ドラァグもただ女性らしく着飾るだけではなくて、あえて中性的な装いをしたり、ドレスだけどヒゲを生やしてみたり、ネオスタイルのドラァグもまたドラァグなのです。

ル・ポールって何者?

そして、番組名になっている「ル・ポール」って誰?有名なの?という疑問もあるかと思います。

ル・ポールは伝説的な現役ドラァグクイーン

1990年代にダンス・ミュージックで一世を風靡して以来、ドラァグの立ち位置をアメリカのポップシーンで確かなものとした第一人者です。
ファッションセンスや、歌唱力、ダンス、トークのクオリティなど多才な才能で、モデル・歌手・番組ホストなどとして幅広く活躍しています。

現在59歳(2020年11月17日で還暦)にしてその美貌は衰えを知らず、193センチの高身長にハイヒールと大きいカツラを被った存在感MAXのクイーンは誰もが一目置くカリスマ的存在です。

女装していないときのスキンヘッドにメガネ姿もアイコニック!
写真はドラァグレースがエミー賞にノミネートされた際の授賞式での1枚。

どんな写真でも周りの縮尺がおかしく見えるのが個人的に結構ツボです(笑)

日本で言うと、というのは難しいですが…黒柳徹子くらいの芸歴で、マツコ的強烈キャラで、自信と影響力的にはキムタクみたいな感じ…?

マツコさんといえば…日本のドラァグクイーンは、「オネエ」というやや昭和的概念に押し込められている面が、テレビなどで散見されますよね。
私も彼女らのトークは大好きなので、これからより幅広い才能を発揮できるポジションとしてドラァグが広がっていくといいなと思っています。
ル・ポールのように歌って踊れるカリスマ、日本列島が募集しています!

ル・ポールのおすすめヒット曲や番組内のキメ台詞・名言についてはまた別の記事でご紹介します。

前編まとめ

さて、ドラァグクイーンやル・ポールについて、少しお分かりいただけましたでしょうか?
ネットフリックスで放送中の「ル・ポールのドラァグレース」は、何を隠そう、ドラァグ界のレジェンドであるル・ポールが、自分の後任を見つける番組といっても過言ではありません。
アメリカの次なるドラァグの星(America’s Next Drag Superstar)を見つけ出すため、世界中から選りすぐりの候補クイーンを募って実力を吟味する、まさに壮絶な才能の戦場なのです!

<後編>では番組の詳しい内容や、見どころ、初見にちょうど良いシーズンなどをご紹介していきます。これからハマってくれるあなた、受け止めきれない愛に溺れる覚悟をしておいてくださいね!!

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